福岡の地域密着介護事業 NPO法人 地域福祉を支える会 そよかぜ

理事長のつぶやき

安倍首相は「介護離職をゼロに」とのことですが

安倍首相が「介護離職をゼロにする!」とのことですが・・・

 先ごろ安倍首相が「介護離職をゼロにする」と華々しく打ち上げました。これを聞いたとき「介護職員の離職を防止するための大幅な処遇アップに踏み切るもの」と理解したのです。

 しかしよくよく聞いてみると「働き盛りが親の介護で会社を辞めなければならないことを防止する」ことを言っているのだそうで、そのために特養(特別養護老人ホーム)を増やすのだというのです。

 確かに特養の待機者が52万人とか言われていますから、要介護になった親がいつでもどこでもすぐ入居できる社会になれば、「介護のために会社を辞めること」はゼロになるでしょう。

 しかし、考えてみればこの話はできっこない話なのです。介護保険財政がだぶついてお金が余って仕方ないというのなら別ですが、ユニットケアの特養個室1室作るのに1400万円は必要です。そのうち355万円を国が補助金として出していますが、こんなに金がかかるものを50万人分も・・・ありえない話。

 それよりも身の回りにあふれている「空き家」を整備して、街なかで、隣組で、介護サービスも使って助け合いながら生きていく「福祉長屋」のほうがよっぽど喜ばれると思います。

 先日、国の外郭団体のような名乗り方で、平成28年4月に法が整備されるのでミャンマーの若者を雇用しないかと売り込みがありました。

 今後介護事業で働く人は外国人しかいませんよといいながらの売り込みです。確かに介護職員は「資格はなくてもいいですから」と募集しても電話もかかってこないと嘆く声は大きいです。

 安倍首相にしてほしいことは、まずいま働いている介護職員の離職ストップに取り組んでください。普通の給料がもらえるようにしてください。

 今の処遇では特養をいくら整備しても働く人はいませんよ。介護職1人に対し2.68倍の求人があるそうですが、平均給与は他産業よりも月額で10万円以上も安いのです。

 安倍首相は何もわかっていません。おそらく「介護離職をゼロにする」という打ち上げ花火は「介護休暇をきちんと使え」とか「在宅勤務制度を拡充して家で仕事も親の介護もしなさい」という話でお茶を濁すことになるのでしょう。